蕎麦とワイン




【年越しそばと是非どうぞ!蕎麦ワインのマリアージュ!!】
これを検証しなければ年は越せない!実は結構聞かれることが多かった蕎麦とワインのマリアージュをやってみました。
今回、ある事情でちょっと長文になっております。
まず蕎麦とのマリアージュをどのような考えと方法で検証したかと言いますと、
1.蕎麦という料理の構成
◆蕎麦→【香り・のど越し・食感・ミネラル(旨味)】
◆つゆ→【かえしの味(醤油・砂糖・みりん)、かつお節、サバ節】
◆薬味(ワサビ、辛味大根、ねぎ、七味など)→【風味の変化】
※つゆは作り方によってはサバ節等は使わない場合もあります。あくまで一例です。
2. 検証方法
①蕎麦につゆを付けて食べた時に合うワインを検証
②薬味を加えることで、マリアージュにどのような変化が出るか検証
このような前提で、ちょっとプレミアムな楽しみ方のブルゴーニュと、カジュアルなロルジュリルシリーズ、それぞれで検証してみました。
まずブルゴーニュではコルディエのマコン・ロッシュ2022年(4,800円+tax/白)が圧倒的に良かったです!蕎麦の香りを残しつつ、つゆの味わいにも負けない。薬味を入れても美味しく楽しめます。改めて素晴らしいワインだと思わせてくれました…。
そして、赤ならばミクルスキーのブルゴーニュ・ピノ・ノワール2020年(6,300円+tax/赤)!こちらは特に山葵を加えたときに抜群の相性の良さを見せてくれました。以前、このミクルスキーを鮎や岩魚で楽しめることをご紹介しましたが、その時も山葵の香りが良い仕事をしてくれたことを思いだします。
ところが…後日にある事実が判明しました。実は18日の検証の際に少し写真が足りなかったので翌日に違う蕎麦でもう一度やってみたのです。するとなんと!前日に確認したマリアージュにズレが生じました。
何が違ったのか…実は蕎麦の質の違いが大きく作用しました。
Aの蕎麦(18日夜):安曇野の市場で購入した秋の生の新蕎麦
Bの蕎麦(19日夜):スーパーで購入した生の蕎麦
Aの蕎麦には新蕎麦の豊かな風味と旨味があり、翌日になっても部屋に蕎麦の香りが残っていました。対してBの蕎麦は風味が弱く、量産品故か質としてあまり高くなかったのです。
Bの蕎麦でブルゴーニュを試すと、後味に余計な塩味のようなものを感じます。これは蕎麦の旨味が足りず(つゆに同様の意味があるかと)、ワインのミネラル(旨味)を受け止めきれず残ってしまったのではないかと思います。山葵や辛味大根を加えると幾分か緩和されますが思わぬ落とし穴…でした。
次にロルジュリルのシリーズですが、ソーヴィニヨン・ブラン2023年(1,750円+tax/白)とカベルネ・フラン(1,750円+tax/赤).が美味しいです!これは2日間のそれぞれの蕎麦でも同様でしたが、合わせるときは少しコツが必要です。①の楽しみ方ですとどうしてもつゆの味わいの強さにワインが負けてしまいます。しかし、薬味を使うと一気に繋がり、ワインの風味がグッと湧き上がってきます。
特に、ソーヴィニヨン・ブランと辛味大根のすりおろしを加えたときの変化はぜひとも試してみてほしいところ!!カベルネ・フランは辛味大根+山葵の組み合わせが◎♪
ちなみに、ねぎはあまり量を入れすぎるとワインの風味と喧嘩してしまいますのでご注意ください。
ということで、思わぬ形で2日間にかけての検証となり、かなりの長文になってしまいました。蕎麦の風味の質による合わせ方の差はございますが、是非年末の年越し蕎麦との楽しみ方のご参考にしてみてください。